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2019年04月29日
ブログ
音に五感を研ぎ澄ます
音楽関係者ではないけど、五感が研ぎ澄まされている友人がいます。
「菌が発酵する時の音があると思う」
「きっと音を発しているはずだから聞けるものなら聞いてみたい」
お米から麹菌を作り甘酒やお味噌を作っている職人さんです。
聞こえない音についてそんな風に思える感覚こそ五感が研ぎ澄まされている彼女ならではの感覚だと思いました。
音のある世界で毎日過ごしている私にとっては考えたこともない衝撃的な発言です。
麹(こうじ)が完成したときは、ほんわかとふわふわしていてとても可愛らしく、まるで生まれてきた我が子のよう。
だから産声聴きたいのよね。
「生きているからきっとそこには音があるはず」と、「菌ちゃん」に愛情たっぷりなのです。
だから、甘酒も超お味噌も超美味!
そんな五感が研ぎ澄まされた感覚は、奏でている音をよく聴いて音色をつくり出す楽器の演奏に通づるものがあります。
ピアノの演奏で、音はないけどそこに音楽が聴こえることが!
それは休符です。
子供の頃は、休符は「お休み」と習いましたが、休符から聴こえてくる音で音楽を楽しめると演奏がとても豊かになります。
子供たちの方が五感を研ぎ澄まされているので、ちょっと問いかけるだけで休符を情緒豊かに感じることが出来るのです。
私も「ピアノちゃん」に愛情を降りそそいで、うん10年。
これからもいい音が出せるようになりたいです。
日々のレッスン、小さなレッスン部屋からそんなことを発信していけたらなぁと思います。